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裏庭
裏庭へようこそ! 森クマのひとりごと、愚痴がつづってあるだけです。 見ないほうがいいかも…^^;。

「わたしの全てのわたしたち」

moblog_823a2e0b.jpg 「わたしの全てのわたしたち」 サラ・クロッサン 最果タヒ 金原瑞人訳  ハーパーコリンズ・ジャパン

原題名は「ONE」。
いわゆる「結合性双生児」の女の子の心理を詩にしたフィクションです。
ティッピといつも一緒にいるのが当たり前だったグレース(わたし)が、恋をして、ひとりになりたいと思うようになり、でも、実際に手術で一人になるという現実を前に、ティッピと自分は離れられない存在だと気づく。
原題の「ONE」は、そういう特別な存在のことを意味しているのだろうが、日本語にすると一人ではないし、ひとつでもない。
邦題はそのあたりをよく表していると思いました。
もともと、詩だったので、金原さんの翻訳文を詩人の最果タヒさんが詩に再構築したそうです。

詩という形式が、「わたし」の存在を生々しく伝えてくれます。



「藤森照信」

moblog_e5e0b4a4.jpg  「藤森照信 建築が人にはたらきかけること」 平凡社

この方の建築は、なんだか面白いものが多くて変な建築家だと思っていましたが、実は、元々は建築史がご専門だそうで、なるほどです。この本は、先日のテレビ番組「情熱大陸」と、ほぼ同様な内容でしたが、30分番組よりは掘り下げていろいろ書いてあり、今更ながらの藤森照信入門編となってます。
ちなみに、この本はのこす言葉シリーズとなっていて、既刊本もおもしろそうです。

アフターコロナに向けて

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興味関心、意欲がなくならないようにと、美術館や観光地のオンライン公開が流行ってます。
そのための本ではないのですが、意外な美術館が紹介されていて、行きたぁ~~~~い!と思ってしまいました。
そのうえ、美術館や近くのカフェまで紹介されていて、なお惹かれますね。

「流人道中記」上下

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また、時代物?とあきれられそうですが、浅田次郎さんは面白いからね~。

仁義礼智の礼が廃れてしまったので、代わりに便宜上、「法」ができた・・・だから、法が唯一正しいわけではない。
そんな考えの旗本、青山玄蕃は、万延元年、姦通罪により切腹を言い渡されるが、「嫌だ」と拒否。蝦夷松前藩にお預けの身となるが、江戸時代のことで当然、歩いて行くことに。しかも、流人を一人でやるわけにいかず、若い見習い与力が護送人に選ばれる。
道中、さまざまな人たちと関わりあい、その都度、青山玄蕃と与力、石川乙次郎の生い立ちなどが明かされていく。
乙次郎から妻のきぬへの手紙が挿入され、それがちょっとしたアクセントになって、飽きさせません。
長いながい江戸時代は、いったい何だったのか?
なぜ、武士の世が延々と続いたのか?そこが一番書きたいテーマだったのでしょうか?

浅田作品はよく映像化されますが、この二人は誰が似合うかな。


「ルウ路」

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文庫になってるくらいですから、出版はだいぶ前です。
NHKでドラマ化されたので、読んでみました。(ドラマはほとんど観てません(-_-;)。

台湾に日本の新幹線を走らせるために関わった人々のことが書かれていますが、新幹線開通という出来事より台湾人と日本人の関わりがテーマ?
私は台湾に行ったことはありませんが、昔、家族が旅行してきてたいそう気に入り、いいところだとほめてました。
そんなこともあり、少々憧れがあるのですが、作家吉田修一さんも台湾好きの方だそうで、だからでしょうか、読んでいると、台湾の空気が感じられ、そこにいるような錯覚を感じながら読んでました。

登場人物たちの恋愛も描かれてはいますが、台湾の生活同様、ゆったりとしたテンポで進んでいきます。
なにか小説らしい小説を読んだ気がしました。